広島で看板をつくるときは、繁華街ごとの特性に加えて、平和都市ならではの景観への配慮を理解しておくことが大切です。原爆ドームや平和記念公園の周辺は屋外広告物の禁止地域にあたり、その周辺でも許可の前に事前協議が求められるエリアがあります。さらに広島は太田川デルタの水の都で、瀬戸内の立地特性もあります。この記事では、広島で看板屋を選ぶときの考え方と、地域ならではの注意点を発注者目線で整理します。
広島エリアの特性と看板
- 紙屋町・八丁堀:中国地方有数の中心業務地区。オフィスビルのテナント看板や大型商業施設のサイン、ビル壁面・屋上の広告が集まります。
- 本通り商店街:1日約10万人が行き交う中心部のアーケード商店街。アパレル・飲食・雑貨の店頭看板や突き出し看板が連なります。
- 流川・薬研堀:広島最大の歓楽街。居酒屋・バー・クラブが集まり、夜間営業向けの電飾・LED看板やビルの多段テナント看板が密集します。
- 広島駅周辺:再開発が進む玄関口。駅ビル・大型施設の壁面・屋上広告が見られます。
広島市の屋外広告物のルール
広島市は中核市として独自の屋外広告物条例を持ち、市内の許可は各区役所が窓口です(市以外の県内区域は広島県の条例)。基本的な押さえどころは次のとおりです。
- 区域によって基準が変わる:家屋が連なる市街地と、そうでない区域とで、看板の高さや面積の上限が異なります。設置場所がどの区域かで条件が変わるため、事前に確認しましょう。
- 突き出し看板の高さ:歩道・車道にかかる突き出し看板は、下端の高さ(歩道上か車道上か)や突出し幅に基準があります。
- 掲げられない場所・物がある:文化財建造物の周囲や史跡・名勝の区域、街路樹・信号機・電柱などは禁止地域・禁止物件にあたり、原則として広告物を出せません。
- 大きな看板は別の手続きも:高さが一定(おおむね4m)を超える広告板・広告塔は、建築基準法にもとづく建築確認が別途必要になります。
※ 区域区分や高さ・面積の具体的な数値、禁止地域の範囲は改正で変わることがあります。実際の設置にあたっては、広島市の屋外広告物の手引きと、設置場所がどの区域に当たるかを公式情報で必ず確認してください。屋外広告物のルールの全体像は屋外広告物条例の記事もご覧ください。
平和都市・広島ならではの景観配慮
広島で看板を考えるうえで最も特徴的なのが、平和記念公園を中心とした景観への配慮です。
- 原爆ドーム・平和記念公園の周辺は禁止地域:史跡・名勝として、広告物は原則として出せません(自家用の表示など一定の例外はあります)。
- 周辺の景観重点地区では事前協議が必要:平和記念公園周辺、平和大通り沿道、縮景園周辺、リバーフロント・シーフロントなどの地区では、許可申請に先立って、寸法・構造・意匠・色彩・照明などの図書を提出して事前に協議することが求められます。
- 眺望を守る規制:原爆ドームへの眺望や山並みへの眺望を守るための景観上の配慮も行われています。
こうした事前協議や景観配慮は、他都市より手続きのハードルが高い分野です。平和都市・広島の景観ルールに精通した地元の看板屋に相談できるかどうかが、スムーズな設置の鍵になります。
気候・立地で気をつけたい点
広島の都心部は太田川デルタの低地に発達した「水の都」で、瀬戸内に面した立地です。看板づくりでは次の点に配慮すると安心です。
- 台風・強風への備え:台風の影響を受けることがあり、強風に耐える構造設計が重要です。
- 海の近くの塩害:海に近い場所では、潮風による金属部の腐食(さび)に備えた防錆仕様が望ましいです。
- 低地の浸水リスク:低地では、設置場所によって浸水への配慮が必要になることもあります。
※ 立地による看板への影響は設置場所により異なります。具体的な対策は、地域の事情に詳しい広島の看板屋に相談しましょう。
安全点検の重要性
全国で看板の落下事故が問題になったことを背景に、広島でも一定規模以上の屋外広告物について、有資格者による安全点検と結果報告が求められるようになっています。日常的にも年1回以上の点検が望ましく、外観がきれいでも内部の劣化が進んでいることがあります。点検の基本的な考え方は看板の点検・メンテナンスの記事も参照してください。具体的な点検の頻度・報告の時期や有資格者点検の条件は、広島市・広島県の最新情報で確認しましょう。
広島で看板屋を選ぶときのポイント
- 屋外広告業の登録があるか:施工を請け負う看板屋には登録が求められます。信頼性の目安に。
- 景観重点地区・事前協議への対応実績:平和記念公園周辺などの事前協議や景観配慮を踏まえた提案ができるか。広島で最も差が出る部分です。
- 確認申請・構造への対応:高さのある看板や屋上広告の建築確認・構造設計に対応できるか。
- 耐風・防錆など瀬戸内の立地対応:台風・潮風を踏まえた設計・素材選びができるか。
- 見積もりの明確さ:内訳が項目別で、追加費用の条件が分かるか(見積もりの見方)。
費用の考え方
看板の費用は、種類・サイズ・施工条件で大きく変わります。広島では、景観重点地区での事前協議に伴うデザイン調整や、高さのある看板の建築確認、密集市街地での施工の安全管理が費用や納期に影響することがあります。まず同じ条件で複数社に見積もりを取り、内容を比較しましょう。費用の目安は費用相場の記事にまとめています。
依頼前に整理しておくこと
- 設置場所(住所・建物の階数・壁面/袖/自立など。平和記念公園周辺など景観配慮エリアに近いかどうか)
- 希望する看板の種類とサイズの目安(看板の種類ガイド)
- 看板の目的(夜間集客・社名表示・街並みとの調和など)
- ロゴ・デザインデータの有無
- 希望納期と予算感(事前協議・許可申請の期間も見込んで早めに)
広島の地域から看板屋を探す
看板は現地調査が前提で、広島では景観ルールと立地に詳しい会社が安心です。都道府県から看板屋をさがすから広島県を選ぶと、地域の看板屋を比較できます。気になる会社が見つかったら、同じ条件で相見積もりを取ってみましょう。種類で迷う場合は看板さがし診断もご活用ください。近隣エリアは福岡・大阪の記事もどうぞ。
関連ガイド:エリアで看板屋を探す/看板の法令・申請ガイド/看板づくりガイド(総合)
※ 本記事は一般的な情報の解説です。区域区分・高さ・面積の基準、禁止地域、景観重点地区の事前協議、許可・安全点検の要件は時期や場所により異なります。屋外広告物の基準・許可・点検は広島市・広島県の最新情報を必ずご確認ください。



