ひとくちに「看板」と言っても、設置方法・照明の有無・用途によって種類はさまざまです。種類を理解しておくと、看板屋への相談がスムーズになり、目的に合わない過剰な仕様を避けられます。この記事では主な看板を「設置方法」「照明」「用途」の3つの軸で整理し、それぞれの特徴と選び方をまとめます。

まず全体像:主な看板の種類と費用目安

代表的な看板を、特徴・向いている用途・費用の目安(2026年時点)とあわせて一覧にしました。費用はサイズ・素材・施工条件で大きく変わるため幅があります。詳しい内訳は費用相場の記事、何の材質で作るか(アルミ複合板・アクリル・ステンレス等)の選び方は看板の素材ガイドを参照してください。

種類 特徴 向いている用途 費用の目安
ファサード(壁面)看板 店舗正面の壁に取り付ける「顔」となる看板 店名・ブランドの提示 小型数万〜/大型数十万円
袖・突き出し看板 建物から突き出し、歩行者の横から見える 通行人への視認性向上 8万〜40万円前後
スタンド看板(A型など) 店頭に置く可動式。設置工事が不要 日替わり案内・メニュー表示 5,000円〜10万円
自立(ポール・野立て)看板 地面に柱を建てて自立させる 駐車場・郊外店・道案内 簡易2万〜/大型30万〜200万円
窓・壁面のカッティングシート シートを切り文字にして貼る。低コスト 社名・営業時間・ロゴ表示 数千円〜10万円前後
立体文字(チャンネル文字) 立体的な文字で高級感が出る ブランド表現・店舗の顔 15万円前後〜
のぼり・横断幕・幕 布素材で短納期・低コスト イベント・期間限定の販促 のぼり1枚1,000円前後〜
LED・電飾看板 光るタイプ。夜間の視認性が高い 夜間営業・集客重視 小型3万〜/本格10万〜30万円
屋上看板(広告塔) ビル屋上の大型看板。遠距離から視認 企業ブランディング・幹線道路 20万〜50万円以上
デジタルサイネージ 画面の内容をデータで切り替えられる電子看板 内容を頻繁に変える・複数情報の発信 機種・台数による
ネオン看板・LEDネオン 管を文字状に光らせる。夜間の存在感と世界観 バー・飲食・撮影映え 小型10万〜30万円前後
テント看板・オーニング 軒先の天幕。日除けと広告を兼ねる 飲食・カフェ・物販の軒先 張り替え10万〜/新設は別途
プレート看板・銘板 金属やアクリルの板。小さくても格が出る 士業・オフィス・室名札・表札 5,000円〜3万円前後
案内看板・誘導サイン 施設内を迷わせず誘導する 商業施設・病院・駐車場など 単品2万〜/計画は別途
黒板看板・ブラックボード 手書きで書き換え自由。低コストで温かみ カフェ・飲食の日替わり・世界観づくり 本体7,000〜17,000円前後
電柱看板・電柱広告 街の電柱に付ける小型広告。道案内向き 路地・裏通りの店への誘導 月額1,500〜6,600円前後+製作費
点字・バリアフリーサイン 点字や触知図で誰にでも情報を伝える 商業施設・病院・公共施設 仕様・法令要件による
看板照明・スポットライト 既存の看板を外から照らす外照式の照明 夜も看板を見せたい・後付け 器具9,000円〜/工事2万円〜
懸垂幕・タペストリー ビル壁面に縦長で掲げる大型の幕 イベント・セールの大型訴求 本体1.5〜3万円〜/設置別途
メニュー看板・メニュースタンド 店頭で品目・価格・写真を見せる器 飲食店の入店後押し 7,580〜34,650円前後
ピクトサイン・ピクトグラム 絵記号で言葉に頼らず伝える トイレ・非常口・多言語案内 塩ビ1,000円〜/ステンレス8,000円〜
ウィンドウサイン・ガラス面看板 窓ガラスをシートで看板化する 路面店・テナントの顔づくり 切り文字1文字200円〜/施工別途
木製看板 木の質感と経年変化で世界観をつくる 和食店・カフェ・サロンの意匠看板 小型3万円前後〜/彫刻5万〜15万円

※ 呼称は会社により異なります(例:袖看板=突き出し看板、自立看板≒建植看板、電飾看板≒内照式看板)。迷ったら「どんな見え方をしたいか」を伝えれば、看板屋が種類を提案してくれます。

軸①:設置方法で分ける

どこにどう取り付けるかで、必要な施工や費用が変わります。

  • 壁面取付タイプ(ファサード・壁面看板):建物の外壁に固定。サイズが大きいほど施工に足場や高所作業車が必要になることがあります。壁面看板の費用・設置・原状回復の詳しい解説はこちら。
  • 突き出しタイプ(袖看板):建物の側面から突き出して取り付け。歩行者の横からの視認性が高い反面、構造への取付工事が必要です。袖看板の詳しい解説はこちら。
  • 自立タイプ(ポール・野立て):地面に基礎を作って建てる。郊外や駐車場で遠くから見せたいときに有効。
  • 置き型タイプ(スタンド看板):工事不要で手軽。日々の入れ替えに向きます。スタンド看板・A型看板の詳しい解説はこちら。
  • 貼り付けタイプ(カッティングシート):窓・壁にシートで表示。低コストで導入しやすい。

軸②:照明の有無で分ける

夜間も見せたいか、昼間だけでよいかで選択が変わります。

  • 非電飾:光らないタイプ。昼間の視認性が中心で、コストを抑えやすい。
  • 外照式:看板の外側からスポットライトなどで照らす方式。既存看板の後付けにも向きます(看板照明・スポットライトの選び方)。
  • 内照式・LED:看板の内部から光らせる方式。夜間の視認性が高く、集客重視の店舗向け。電気工事と保守が前提になります。詳しくはLED・電飾看板の選び方へ。

軸③:用途・目的で選ぶ

「何のために設置するか」を起点にすると選びやすくなります。

  • 店の存在を知らせたい:ファサード看板+袖看板の組み合わせが基本。
  • 夜間も集客したい:LED・電飾、内照式。
  • 短期の販促・イベント:のぼり・横断幕・スタンド看板。ビル壁面で大きく訴求するなら懸垂幕。
  • 郊外・車での来店が中心:自立看板で遠方からの視認性を確保。
  • コストを抑えて社名表示:窓・壁面のカッティングシート。

業種別の傾向(参考)

  • 飲食店:ファサード+袖看板で存在感を出し、夜間営業ならLEDを追加する例が多い。
  • 美容・サロン:清潔感のあるデザインのファサード看板+窓シートの組み合わせ。
  • クリニック・士業:視認性と信頼感を重視した自立・壁面看板。
  • 小売・物販:日替わり情報を出せるスタンド看板やのぼりを併用。

※ あくまで一般的な傾向です。立地や建物の条件で最適な構成は変わります。業種ごとの考え方は業種別・看板の選び方でさらに詳しく解説しています。

種類を選ぶときのポイント

  1. 視認距離を考える:遠くから見せたいほど大きく・高い位置に。近距離なら小型でも十分。
  2. 昼夜どちらを重視するか:夜間集客が重要なら照明付きを検討。
  3. 設置場所の条件を確認:賃貸物件は取付可否や原状回復の条件、ビルは管理規約を要確認。
  4. 許可が必要かを確認:多くの自治体で屋外広告物の許可が必要です(屋外広告物条例の基礎)。

迷ったら診断、そして地域で比較

種類が決めきれないときは看板さがし診断で目安をつけ、都道府県から看板屋をさがすで地域の会社に相談しましょう。現地を見たうえで、目的に合った種類を提案してもらえます。

※ 本記事は一般的な情報の解説です。費用・基準・手続きは時期や地域により異なります。実際のご依頼前に各社・各自治体の最新情報をご確認ください。