ネオン看板は、夜の街で人目を引き、店の世界観を一瞬で伝える強い看板です。近年は割れにくく多色に光る「LEDネオン」が主流になり、バーや飲食だけでなくカフェ・美容室・アパレルでも導入が広がっています。この記事では、従来のガラスネオン管とLEDネオンの違いと費用相場に加え、競合サイトが手薄な「店外向け(集客)と店内向け(撮影背景)の使い分け」「フォトスポット化による集客」「屋外常設の電源防水・電気工事・許可」を発注者目線でまとめます。種類全体の比較は看板の種類まるわかりガイド、光る看板全般はLED・電飾看板の選び方もあわせてどうぞ。

ネオン看板とは:夜間の視認性と世界観を両立する看板

ネオン看板は、細い管を文字やイラストの形に曲げて発光させる看板です。夜間に強く目立ち、店の個性やムードを一目で伝えられるのが最大の魅力。かつては高電圧でガス放電させる「ガラスネオン管」が主流でしたが、現在は低電圧のLEDを樹脂チューブに封入した「LEDネオン(ネオンフレックス/ネオンチューブ)」が広く使われています。まずはこの2種類の違いを押さえましょう。

ガラスネオン管とLEDネオンの違い

項目 ガラスネオン管 LEDネオン
発光の仕組み ガラス管にガスを封入し高電圧で放電 樹脂チューブ内のLEDが発光
電圧 数千V〜の高電圧 12〜24Vの低電圧
色・調光 基本は単色系。独特の柔らかい光 多色・フルカラー、調光・調色がしやすい
破損リスク ガラスのため割れる危険 割れにくく安全性が高い
質感 レトロで温かみ、高級感 均一で明るい、モダン/カジュアル
消費電力・寿命 相対的に高め 低消費電力で長寿命とされる

※ 消費電力の比率(1/4〜1/10など)や寿命、導入コストの高い・安いは、製品や条件によって記述が食い違います。「LEDのほうが必ず安い/高い」と一律には言えないため、実際の見積りで比べるのが確実です。レトロで柔らかい光を極めたいならガラス管、多色・調光・安全性・カスタム性を重視するならLEDネオン、という選び方が実務的です。

費用の目安(2026年時点)

ネオン看板の価格は、使用するチューブの総延長(=文字やデザインの線の長さ)で大きく決まります。次いで背面アクリル板のサイズや印刷面積が効きます。色数や角の形は価格に響きにくい、とする業者もあります。

規模・仕様 費用の目安
小型・シンプルなデザイン(1m未満) 10万〜30万円前後
製作の下限的なミニサイズ 5万円台〜(仕様により)
ガラス管加工+トランス+施工の参考例 17万円台〜
大型・ビル/大型店向け(2m以上) 大きく上振れ(要見積り)

※ いずれもサイズ・仕様で大きく変わる目安です。屋外設置では本体価格のほかに施工費・電気工事費・電源工事・許可申請が別途かかることが多いため、本体価格だけで判断しないでください。費用の考え方は看板製作の費用相場も参照を。

【差がつく①】店外向けと店内向けで、仕様は真逆になる

競合サイトの多くは「屋内用か屋外用か選ぶ」で止まっていますが、目的によって最適な仕様は正反対です。発注前にどちらを狙うかを整理しましょう。

  • 店外向け(集客が目的):遠くからの視認距離、夜間の明るさ、雨に耐える防水、そして屋外広告物条例の許可が要点。近隣への光害にも配慮します。
  • 店内向け(世界観・撮影背景が目的):SNS映えする構図、調光で作る雰囲気、店名やロゴのデザイン性が要点。明るすぎない設定のほうが写真がきれいに映ることも多いです。

「集客もしたいし店内映えも欲しい」なら、目的別に2枚に分けて設計するのが結果的に満足度が高くなります。

【差がつく②】フォトスポット化=実質“広告費0”の集客装置

LEDネオンの本当の強みは、来店客が撮影してSNSに投稿し、それが実質的な広告になることです。だからこそ、単に「映えます」で終わらせず、撮られる動線に置くのがコツです。

  • 設置場所:入口・レジ横・席の背面など、自然にカメラを向けたくなる位置に。
  • デザイン:店名やロゴ、ハッシュタグになる短いフレーズを織り込むと、投稿が「店の宣伝」として機能します。
  • 撮りやすさ:反射が強すぎない、人が入り込んでも文字が隠れない配置に。

集客の考え方全般は看板で集客するにはもあわせてご覧ください。

自店のロゴをカスタム発注する流れ

ネオン看板は1点もののオーダーが基本です。発注者が「何を決めればいいか」を順番に整理しました。

  1. 入稿データを用意:ロゴのベクターデータ(AI形式など)が理想。なければ高解像度画像や手書きでも対応する業者があります。データの状態で納期・見積りが変わります。
  2. サイズ・チューブ総延長を決める:価格の主因。設置スペースと視認距離から逆算します。
  3. 背面(アクリル形状)と色・調光を選ぶ:角丸/切り文字風、単色/多色、調光の有無。
  4. 屋内か屋外か、防水仕様を指定:屋外なら後述の防水・電気工事が必須。
  5. 見積り→制作→施工:屋外常設は有資格者の施工を前提に。

デザインの進め方は看板デザインの依頼の進め方も参考になります。

調光・タイマー・調色の「運用」でムダを省く

LEDネオンは、点けっぱなしにせず運用で賢く使えます。

  • タイマー連動:営業時間だけ自動で点灯・消灯。消し忘れを防ぎ、電気代と寿命に効きます。
  • 調光:深夜は明るさを落として近隣配慮&省エネ。
  • 調色:イベントや季節で色を変え、店内の雰囲気に変化を。

電気代・寿命・近隣への配慮・光害対策のすべてに効く割に、意外と語られないポイントです。

【重要】屋外常設のチェックリスト(許可+電気工事+防水)

屋外に常設するなら、発注前に次の5点を必ず潰しておきましょう。トラブルの大半はここの確認漏れです。

  1. 屋外広告物条例の許可:多くの自治体で許可申請が必要です。基準は地域・所轄自治体で必ず確認してください(屋外広告物条例の基礎)。
  2. 電源部の防水:本体は防水加工でも電源・コントローラー部が非防水の製品が多く、防雨ボックスなどの別途対策が要ります。ここが最大の見落としです。
  3. IP等級の指定:屋外常設なら防塵・防水性能(高IP相当)を指定し、電源側も対策を。
  4. 有資格者による電気工事:特に高電圧を伴う従来ネオンや常設配線は、電気工事士による施工が前提。DIY常設は避けましょう。
  5. 近隣・光害への配慮:明るさ・点滅が近隣トラブルや条例の観点で問題にならないか。

これらは自治体・所轄で運用が異なるため、断定はできません。屋外常設なら、設置前に自治体・電気工事業者・看板屋へ相談するのが安全です。

業態別の使い分け(参考)

  • バー・スナック:レトロなガラス管、または落ち着いた調光のLEDで大人の雰囲気を。
  • カフェ・美容室:店内映えを狙った多色LEDネオン。撮影動線に配置。飲食全般は飲食店の看板の選び方、サロンは美容室・サロンの看板の選び方へ。
  • アパレル・物販:店名ロゴを屋外に常設し、昼はサイン・夜はネオンとして両用。

業種ごとの考え方は業種別・看板の選び方で詳しく解説しています。

よくある質問

Q. ガラスネオンとLEDネオン、結局どちらがいい?
A. レトロで柔らかい光や高級感を極めたいならガラス管、多色・調光・安全性・カスタムの自由度を重視するならLEDネオンが向きます。屋外常設や店内映えなど目的で選ぶのが確実です。

Q. LEDネオンは屋外に付けっぱなしで大丈夫?
A. 本体が防水でも電源部が非防水のことが多く、電源側の防水対策と有資格者の電気工事が必要です。あわせて屋外広告物条例の許可も所轄で確認してください。

Q. 電気代は高い?
A. LEDネオンは低消費電力とされますが、比率は製品で幅があります。タイマーや調光を使えばさらに抑えられます。

Q. 自分のお店のロゴで作れる?
A. 作れます。ロゴのベクターデータがあると理想的で、なければ画像や手書きから起こす業者もあります。データの状態で納期と費用が変わります。

まとめ:目的を先に決めれば、仕様は決まる

ネオン看板は「ガラスかLEDか」から入るより、「店外で集客したいのか、店内映えを狙うのか」という目的を先に決めると、種類・仕様・設置場所が自然に定まります。屋外常設なら電源防水・電気工事・条例許可の3点を発注前に潰すこと。種類全体を見比べたい方は看板の種類まるわかりガイド、地域の看板屋に相談したい方は都道府県から看板屋をさがすからどうぞ。

※ 本記事は一般的な情報の解説です。費用・基準・許可の要否や手続き、電気工事・消防関連の取り扱いは時期や地域、設置場所により異なります。屋外広告物条例・電気工事・消防関連は所轄・自治体・有資格業者で運用が違うため、実際の設置前に各自治体・専門業者および各社の最新情報を必ずご確認ください。